旅に出たい

第92回
「化粧」神西清
https://www.aozora.gr.jp/cards/001157/files/47223_29269.html
チェーホフなどの翻訳で有名なロシア文学者の創作短編小説
この話から引き出せることは良い時悪い時の矜持のあり方であろう

久々に映画を見に行った

第91回
「夏の葬列」山川方夫
https://www.aozora.gr.jp/cards/001801/files/59532_70200.html
名作
人は罪の意識を抱えながら生きているものだ。
しかしそれが一つだと思っていたら二つになったとき、ただ二倍になるだけではない。
堀江敏幸の『回送電車』に紹介あり。

今日は寒かったね

第90回
『なかじきり』森鴎外
https://www.aozora.gr.jp/cards/000129/files/2049_19789.html
アルシャイスム、レミニスサンス、ジェネアロジック、ウェジェタチイフ、レセプチイフ、プロドゥフチイフ……
何を言っているのかさっぱり分からんが、鴎外は老いを前にしてまだ道半ばだと言っている模様。
この時55歳。死ぬ5年前に書いた文章である。

3か月ぶり

第89回
『老人』リルケ、森鴎外訳
https://www.aozora.gr.jp/cards/000075/files/703_23241.html
公園で日向ぼっこする3匹の耄碌したジジイたち。彼らをこんなにも美しく描いた文章を私は知らない。

雷ゴロゴロ

第88回
『どろぼう猫』夢野久作
https://www.aozora.gr.jp/cards/000096/files/46714_27686.html
裏表のない話
悪さをするのは猫が定番なのか、どろぼう犬とは聞かない

コロナから帰還

第87回
『鬼ごっこ』芥川龍之介
https://www.aozora.gr.jp/cards/000879/files/3826_27287.html
2ページの短編小説
真剣な顔の女に男は魅かれるのだ
これは大正15年の作品だが、鬼ごっこはいつからあったのだろう

明日髪切りに行く

第86回
『蛙料理』久生十蘭
https://www.aozora.gr.jp/cards/001224/files/59479_70736.html
かえるとうさぎ、どっちがおいしいのかな

蝉ファイナル

85回
『ロンリー・マン』山川方夫
https://www.aozora.gr.jp/cards/001801/files/59858_72301.html
短編小説
男は妻の死体をどう処分するか頭を巡らす
彼女は何人目の妻だったのだろうか

8月は出費がかさむ

第84回
『猫料理』村松梢風
https://www.aozora.gr.jp/cards/001808/files/59872_70184.html
猫を食べる話ではない
猫が食べる話である
しかしまあ良いもんを食ってやがる

ブログのニュース記事をずっと2022年で投稿していたことに8月になって気づく

第83回
『三月三十日』太宰治
https://www.aozora.gr.jp/cards/000035/files/18360_32526.html
エッセイ
この日付は1940年の南京国民政府が樹立した日
太宰はいささかなれど大陸にロマンチシズムを感じ、
一方で世をナナメに見る永井荷風の文章にも共感している
当時の一般人の感覚は結局そんなものだったのではなかろうか